稼げない障害者の雇用を考える 経済と障害 インフラと税 福祉と資本主義

障害とは稼げないことと似ている。

多くの障害者は、稼げていない。
一部の成功者が発達障害だった、という美談はあるが、
ほとんどの発達障害者は、低収入だ。

発達障害だけでなく、精神障害、知的障害等の見えない障害は、
優遇や配慮がなくては、対等に稼げない。

それを障害者年金で補っているという見方もある。
しかし障害者年金を受給できない障害者もいる。

働かなくては収入がないのに、
働こうとしても障害のせいで、満足に仕事ができない。

能力の差が収入の差だから仕方ない、というのが
一般的な意見だと思う。

しかし、それでは解決できない問題もある。

能力や教育や環境は生まれつき大きく偏っている。
それを野放しにして競争すれば、

能力がある人が稼げるのは当たり前だ。

労働や経済やお金とは何だろう?

生きるための道具の一つだ。


能力がないから、稼げない。だから困窮して、排除されて、未婚で、子育てもできずにいて当たり前。という流れは、

障害者は、他人に迷惑をかける存在だ。
障害者は、生きている価値がない。という思想に近づいている。


経済やお金は能力に恵まれない人にも配分することで、
全員が生活を楽しめる社会を作る道具だと考える。

ピラミッド作りが公共事業だった話は有名だ。
洪水で農業ができない時期に、生活を安定させるための事業だった説だ。
それは、税金や富を再配分する仕組みで、当時の社会を支えていた。


今は、ピラミッドは造らないが、雇用を生み出す公共事業は多い。
インフラを建築するイメージの強い公共事業だが、

雇用を生み、働けない労働者に富を再配分することが目的なのが、
税と公共事業だ。

インフラを保守する企業、行政、教育、金融インフラ、通信インフラを支える企業が、
高い収益を上げるのは、
その収益モデルが、税と同じように広く国民から徴収する仕組みがあるからだ。

東京電力などが、代表的なインフラ企業だ。

そんな集金マシーンを持つ企業は、なぜ高収入を維持できるか、
再考すべきだ。

重要な仕事だから高収入だ。という考え方では、釣り合わない。
インフラが稼ぐという社会は、おかしいと思う。

どうおかしいか?
独占されているインフラ。工夫やチャレンジの結果ではなく税や国策で整備されたものを使って、逃れようがない消費によって収益をあげるモデルが、非人間的だ。

稼げない障害者は、そういうインフラ企業でこそ、大量に雇用されるべきだ。
インフラ企業に障害者が入ることでインフラの安定性が崩れるぐらい、入社させてみればいい。2%程度の障害者で、全体が揺らぐなんて到底思えない。社員の10%は雇用すべきだ。

あいつは障害があるから電力会社へ入った。
あいつは障害があるから公務員になった。

そんな社会の方が健全だと考える。


稼げない障害者こそ、インフラのような稼ぐ必要のない業種で多く雇用されるべきだ。









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