100年前のビジネス界の偉人

【100年前の日本経済】昭和2年1926年にアイロンを作る時の逸話を読むと、当時の技術者はわずか3ヶ月で他社のアイロンを他社より2割も安く作れている。

その技術者はたった3ヶ月で実現できる程度のチャレンジすら尻込みしている。

今の世の中にもわずか3ヶ月の開発期間で2割も安いコストで真似できる製品があるだろうか?松下は真似したと揶揄されるが、後から真似して圧倒的に安く作れる製品ターゲットを見つける眼力は、なかなか持てない。

追いつき追い越せた成功例だ。その追い越した先に、アイロンをさらに進化させるような作戦はない。アイロンが儲からなくなればそれ以上は進化しない。

世に出始めた技術を後から追い越して安い製品で儲けるビジネスには、世に出る技術を最初に作る人のコストが含まれていない。追い越すべき技術を見つける眼力が経営の核だ。真似できる程度の技術力や資本力は必要だ。

世に最初に電気アイロンを出した人の先行者利益を潰して奪う作戦だ。強い作戦だと思う。

ただ、最近は後から追いかける側が、叩き潰せて先行者の独占が強まるケースが多い。日本の追いつけ追い越せ作戦は、対アメリカでは勝てなくなった。また対中国では同じ作戦で、追いつかれ追い越されて負け続けてきた。

追いつけ追い越せ作戦ではなく、独自の必須技術を持つ下請け会社のポジションを目指す日本企業が多い。

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