愛知県の県民性から考えて、バカバカしい法律を守ってバカ正直に検査を徹底する風土などあるわけがない。また東京の役人に掛け合って法律を現代の現場に合わせて変えるようにする仕事にも全く興味がない県民性だ。バカバカしい法律だから自分たちで考えた合理的な検査さえ通れば全く問題ない、と考える県民性だ。
トヨタ自動車が世界的に売り上げが高く車両故障による事故が少ないという実績がある。東京の法律を馬鹿にする愛知県らしさも自信を付けている。
三菱重工のMRJのようにアメリカで型式認証が得られずに開発を断念したケースも愛知県での出来事だ。日本の認証検査は通してもアメリカの認証検査は通せなかった。なぜか?自分たちが合理的だから認証側が認めるべきだ、という技術第一の県民性だからだろう。
実際にはいくら技術が合理的でもアメリカが不備を指摘することが出来るなら認証は下りない。ものすごく意地悪な法律で検査して不備を見つけるためにあの手この手でイチャモンを付けて認証しないのが認証だからだ。
日本の認証にはそこまで厳しくなかった。また法律側から不備の追求をかいくぐる術が巧みになっていた。
アメリカでトヨタ車両の型式認証を停止して、過去の不正認証にさかのぼるような賠償金請求裁判が起きることを想定しよう。トヨタは過去の実績を証拠に戦う。型式認証の検査項目側に不備があったと主張するだろうか。
アメリカの法律に基づき東芝のノートパソコンの技術的な不備に対して過大な課徴金を科す裁判があり、東芝は和解して莫大な金額を支払う羽目になった。東芝は愛知県の県民性ではないが、アメリカから見たら日本の国民性を代表した企業だ。
今回のトヨタ自動車の不正を同じようにアメリカで株主が裁判を起こしたら、アメリカの裁判所がどう判断するだろうか?
東芝パソコンは故障する可能性はあったが実際の故障があったケースは全くない状態だった。実際に故障しなくても、裁判の結果によっては天文学的な課徴金が課せられる場合もあり得る。
トヨタ自動車が日本の法律を遵守していない不正があったことは事実として認めているようだ。型式認証が一部取り消される可能性もある。
トヨタ時価総額に対してマイナスに作用する不正を放置していたと訴えられる可能性はある。過去の時価総額は不正の結果、過大評価されていたので、実際の価値より高値で買わされた詐欺だった、という主張を株主からされるだろう。
トヨタ自動車側は、不正することで詐欺的に企業価値を高く見せる意図はなかった、と反論する。不正していたこと、不正を隠蔽したことによる企業価値の上下は、企業価値や利益全体に対して無視できるほと僅かだ、と主張することになる。
東証での株価の動きは現時点では小さい。アメリカ政府や株主がトヨタに対して課徴金を科すための裁判を本気で準備するか、どうかは分からない。
法的にどうやったらトヨタ自動車を潰せるぐらいの課徴金を課せられるか、検討はする人はいるはずだ。絶対に勝てるという判断をしたら裁判や課徴金が発表される。
検討した結果、この不正では課徴金は取れないと判断しているのだと思う。