職業訓練の面接にはスーツが必須だった

職業訓練の選考には筆記試験と面接と抽選があった。
筆記試験は超簡単で、しかも合格点が3割という低さ。
面接は二時間も待たされた。控室で緊張しながらの二時間は辛かった。なんで面接にこんなに待つのか?これほど待たされるほど、職業訓練を受けなきゃ居場所がないのかと思い知らされる。

昔の学歴や職歴もすべて吹っ飛んで、失業しているという現実が突き刺さる。


訓練を受けなきゃ次の仕事はみつからないのに、その訓練ですら入れるかわからない。


延長時に申し込んでいて定員を超えているので抽選がある。


9人で抽選して数人の選考枠を争う。ただし抽選はクジで番号順。

私はクジで2桁を引いてしまったので、ほぼ抽選で入れないことが決定的です。

4月末から失業保険で職業訓練を受けるつもりが受けられず、フラフラとして仕事探しを続けることになる。

居場所として地元のスポーツジムに申し込んだ。
そこでも有職者か、年金生活者、無職かと聞かれて、無職で収入ゼロと書かざるを得ない。

入って見るとお年寄りばかりで賑わっている。明るく元気な老人ホーム的なスポーツジム。

無職になって自尊心はどんどんすり減って、増えるのはひがみばかりです。


無職で職業訓練を受ける、そんなことにも抽選選考がある。
選考にはスーツが必須です。勝負ですね。勝負服が必要なんです。


もっと色っぽい意味の勝負服なら楽しみにしてるけど、生活のかかった勝負服。
スーツも安物。仕立ても生地も貧弱。

勉強するにも、本が買えない。勉強場所がない。当然師匠も見つからない。


働けば働くほど苦しいし、
仕事がない自分も苦しい。

勉強して次に活かしたいのに。
どうしても誘惑が多い。金がないのに。