アルミ箔電池の容量について、整理してみましょう。
1. 理論値と実測値の違い
* 理論値: アルミ箔がすべて反応した場合に得られる、最大限の電気量です。いわば、アルミ箔が持っている電気をすべて引き出すことができたときの値ですね。
* 実測値: 実際に実験で得られた電気量です。理論値よりも少ないのは、アルミ箔がすべて反応しきらない、反応が途中で止まってしまう、などの様々な理由が考えられます。
2. アルミ箔の損耗と容量の関係
* アルミ箔が反応すると、少しずつ薄くなっていき、最終的には穴が開いてしまいます。この穴の部分は、もう電気を作ることができません。
* 実測値が理論値よりもかなり少ないのは、この穴が開いてしまうことが大きな原因の一つです。
3. 自作電池と実測値の比較
* 自作電池で1mAhを得られたとしても、アルミ箔の重さを考慮すると、実はそれほど効率が良いとは言えないかもしれません。
* 他の研究では、アルミ箔1平方センチメートルあたり20mAh程度が一般的な値と言われています。自作電池の面積が6平方センチメートルであれば、理論的には120mAh程度は得られる計算になります。
疑問点の解消
* なぜ実測値が理論値よりもずっと小さいのか?
* アルミ箔がすべて反応しない、反応が途中で止まる、などの様々な理由が考えられます。
* アルミ箔の純度や、電解液の種類、実験条件など、様々な要因が実測値に影響を与えます。
* 自作電池の性能を上げるには?
* アルミ箔の表面をきれいにする、電解液の濃度を変える、実験条件を最適化するなど、様々な方法が考えられます。
* 12mAを10時間キープするのは難しいのか?
* 電池の容量と、負荷(抵抗)の大きさによって放電時間が決まります。1.2ボルト電圧で100Ω抵抗に12mAの電流を流すことは、理論的には可能です。しかし、実際には電池の内部抵抗や、電圧の低下など、様々な要因によって放電時間が短くなることがあります。
まとめ
アルミ箔電池の容量は、理論的には非常に高いのですが、実際に得られる電気量は、様々な要因によって大きく左右されます。自作電池の性能を上げるためには、実験条件を細かく調整し、最適な条件を見つけることが重要です。