インドール

インドールはバクテリアによってアミノ酸の1種、トリプトファンの分解産物として生産される。

インドールの構造(インドール環)はいろいろな有機化合物、特に生体物質に含まれる。この中にはトリプトファンやインドールアルカロイドなどがある。

対応する置換基はインドリル基と呼ばれる。 インドールは求電子置換反応を3位に受けやすく、インドールに置換基のついた構造はトリプトファンに由来する神経伝達物質のセロトニンやメラトニン、麦角アルカロイド(またそれをもとに合成されたLSD)など幻覚作用を示すアルカロイドに含まれる。また植物ホルモンの一種オーキシン(インドリル-3-酢酸、IAA)のほか、人工化合物では非ステロイド性抗炎症剤のインドメタシン、βブロッカーのピンドロールなどにも含まれる。

インドールの名は植物由来の染料であるインディゴ(酸化されたインドール分子2個が連結した構造をもつ)に由来する。