鉄炭空気電池を作りました【再掲】
鉄空気電池は安価な充電池
鉄炭空気電池を作りました。鉄空気電池の空気極は備長炭の炭電極です。備長炭にアルミ箔を巻くアルミ空気電池の仲間。
安価で据え置きタイプの大型充電池になるはずの鉄空気電池は世界的に研究されています。
身の回りの品だけで作りました。
まずは作成時の特性を紹介。
鉄空気電池をテスターで測ると
1.2ミリアンペア、0.4ボルト
の電圧があります。
1.2*0.4で0.48ミリワットが作製初期時の特性です。
アルミ炭空気電池より作成直後の電池性能はやや劣っています。
アルミ炭空気電池は12ミリアンペア、0.6ボルト
で7.2ミリワットです。
少し大きなアルミ炭空気電池ならば80ミリアンペア出るというネット記事がある。アルミ箔がボロボロになると終了。
鉄炭空気電池は充電式になる予定。
詳しい材料や電池特性は後日、追記します。
鉄空気電池は充電後に電流が流れる
初日は充電後に最高電流値2.4ミリアンペア。0.6ボルト。
2日目は充電後に最高値4.0ミリアンペアを記録。0.6ボルト。
ただ、充電時間を伸ばしても4.0ミリは超えず3.5ミリアンペア程度からゆっくり下がる現象があります。おそらく同時に電圧も下がっています。
テスターは一つで電流値と電圧の時間変化を同時に測ったことはないです。
電流×電圧の電力を4ミリアンペア、0.6ボルトから2.4ミリワットと見積もりました。
作成時の0.48ミリワットと比べて充電の効果は明らかです。
ライバルはアルミニウム空気電池
アルミ炭空気電池の実力は7.2ミリワットと実験値から見積もりました。
アルミ炭空気電池には充電してないので一次電池です。鉄にすると充電しやすいのは文献の通りです。
アルミも同様な充電を一応して確認したいです。アルミ空気電池の充電は無理だとされています。
改善候補は高抵抗な部分
電極自体や電極を隔てる紙などの抵抗値を測定すると2Ωから60Ω程度の電気の流れやすい素材と、60キロΩから300キロΩの流れにくい素材が混在してました。
特に電解液を染み込ませた電解質膜の紙の抵抗値、電極との接触抵抗が課題になります。
手でギュッと押し付けると接触抵抗が下がり、電流値が上がります。
電位差が起電力のはずですが、電圧0.6ボルトもテスター端子の位置で0.3ボルトぐらいまで下がります。測り方に気をつけるようにします。
理論的な起電力は1.3ボルトほどですが、実際の鉄空気電池は0.8ボルト出たら上出来のようです。
工夫は電解質を食塩入り寒天にして固めたこと
鉄アノードは密着性を重視します。温熱カイロの中の鉄粉を磁石で集めました。糊や寒天でゼリー状に固めました。
炭空気カソードは空気の入りやすさと導電性を上げるようにしたいのですが、炭素粉と墨汁を寒天と糊で固めたインク電極より、備長炭が良さそうでした。備長炭とインクを組み合わせたらもう少し改善するかも。
コーヒーフィルターが影で活躍
コーヒーフィルターの内側、外側に電極を貼り付けた電池です。全体をビニールパッケージにいれました。
充電できる電池と名乗りたい
アルミ電池との相違点である充電機能をしっかり調べたい。
コーヒーフィルターと鉄粉と寒天電解質との密着性も気になる。寒天は乾燥してしまうから水を補給する形になる。
電流値がすぐに下がる問題
電流値が高いまま安定させたい。備長炭の空気カソードとの間で電圧が下がる理由がありそう。
以前の知見から鉄アノードの電位は安定して、空気カソード側の電位がアノード側に近づくような電圧降下があると予想してる。
自分で測りたいが、まだ測定していない。
カソード側の電圧降下は、
ガスの発生が怪しいが今の時点では観察出来てない。
ミルサーで挽いたコーヒー豆を蒸し焼きしたら炭素粉
コーヒー豆を挽いた粉も炭素粉として空気極になるのかな?と思う。炭素の粉を自作してみると導電性をあげるのに役立つかもしれない。
以前、ティッシュペーパーを蒸し焼きにして炭素粉は簡単に作れた。火をつけて蓋をした瓶の中で密閉させて蒸し焼きにする。
ティッシュ一枚からできる炭の粉の量は非常に少ない。また備長炭に比べて焼成温度が上がらないので電導度も低い可能性がある。備長炭を砕くことも検討したが備長炭は非常に硬い。機械的物理的に砕くためのパワーや道具が現状では足りていない。
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