スポンジを芯にした食塩水炭寒天で空気鉄電池を作っている。
電池を組んだあとの電極を観察してみた。
【観察と推測】
食塩水寒天の鉄電極【左】赤茶色に変色している
炭を加えた食塩水寒天【真ん中と右】
塩水の濃い真ん中の炭寒天は少し赤茶色に変色している
左から順に断面を観察してみた
ステンレスメッシュ電極はスポンジ内部に挿してある。ステンレスメッシュの裏側まで鉄の赤茶色の変色は見られる。
炭素電極のスポンジ部には炭素は入らない。活性炭は1ミリぐらいの破片でスポンジの内部には入らない。
スポンジは鉄電極部と炭寒天部で繋がっている。
真ん中サンプルの断面図。鉄電極部は赤茶色、活性炭は黒い。
1ミリ程度の活性炭の破片を固めている。
鉄電極部にスポンジはいれていない。
上記の真ん中の塩水炭寒天の鉄電極部にも同じ緑がかった変色はある。
スポンジ部のある鉄電極には緑がかった変色は見られない。
鉄と炭の空気が混合すると緑がかった変色になるようだ。充電中にも白い泡と緑がかった泡が観察される。
【考察】
活性炭と活性炭粉は食塩水寒天にして炭電極にできる。内部のスポンジは活性炭が入らないため、スポンジがないほうが良さそうだ。
鉄電極は食塩水寒天内部にスポンジがあると、ハンドリングやスペース確保のために有利。スポンジ内部まで鉄は入り込みやすい。
炭寒天の緑がかった変色は、充電中から見られる。充電中に鉄は電極で還元されるのだろう。活性炭の空気と還元反応中の鉄イオンが合うと、還元反応が2パターンになるようだ。
鉄イオンが完全にメタル鉄になるような光沢は見られない。
赤茶色い液の中の酢酸鉄イオンからの還元反応は、鉄イオンの価電の変化だけではないようだ。
詳細は不明。
【結論】
炭寒天にはスポンジは不要。
鉄寒天にはスポンジが必要。
食塩水寒天の内部に入れてあるステンレスメッシュ電極の効果はスポンジ内部に鉄イオンを行き渡らせることに役立つようだ。
ステンレスメッシュ電極を内部に埋め込まない場合と今後、比較してみたい。