人工筋肉 伸び縮みする素材を化学的に作る

【伸び縮み】

人工的な筋肉はiPS細胞でも作れる。脈動する人工心臓も出来る。おそらく電気シグナルで脈動を加速減速もできる。コレがロボット、モーター、発電機に応用できる可能性はあると思う。がエネルギー源に酸素を含む血液が必要になるのは面倒だ。もっと単純な燃料や電気だけで人工筋肉は作れるだろう。

ゴム(イソプロピレン)に熱湯をかけると縮む。大学入試に縮む理由を問う問題が出たのでよく覚えている。ゴムは加硫されているが熱湯で加硫された硫黄同士の結合が強くなって縮む。

ゴムが熱湯で縮むのを応用して、電極を仕込んだゴムに電気シグナルを送ると縮むような分子を練り込むと人工的な筋肉になるように思う。縮んだきり元に戻らないと機能しないので電気シグナルのある間だけ結合力が強くなる分子だ。

電気を消費して縮むだけでは電磁石の仕込まれたバネと同じになってしまう。電気シグナルを受けると酸化還元反応が進むスイッチが入って縮むのだ。ゴムの場合は熱と硫黄だ。

電気シグナルで熱を出す分子と硫黄の入ったゴムで良いだろうか?どうも上手くいかない気がする。熱を繰り返しかけると劣化してしまうのではないか。電気、熱、電磁石、硫黄、ゴムの組み合わせにあと一つ加える工夫が必要だと思う。

筋肉の仕組みを考えると上記のような人工筋肉で再現できるような気がする。

高効率の人工筋肉があればロボットはもっと動かしやすいだろう。モーターや発電機もいまのピストンと回転車型から新しく発想の形に変わるだろう。

ロジェの跳躍子が電磁石とバネを使う脈動型のモーターに似ている。実験として紹介されてはいるがロボットアームに応用するような実用的なケースは見つからない。

電気をオンオフするとバネが伸び縮みする。直流のオンオフの代わりに交流で伸び縮みするバネが作れるような気がする。逆にバネを伸び縮みさせると電磁誘導で交流が生まれる発電機もあり得る。

実用的な発電機は回転車型なのはバネの伸び縮み型は何かしらデメリットや難点があるんだろう。磁石と素材化学は関係が深い。

磁石以外の素材でも伸び縮みを制御できる素材があれば面白そうだ。

アクチュエータは電気で伸び縮みする。反応速度と伸び縮みする距離が小さい。精密制御には向いている。このアクチュエータが数桁大きな反応速度と伸び縮み距離を実現するには有機無機化学の複合的な素材の検討が必要だ。