グラフェンとナノ微粒子を組み合わせた触媒の産業インパクトは物凄く大きい

電気化学にとってグラフェンと金属微粒子を組み合わせて反応をしやすくした高性能の触媒の発明はものすごく大きなテーマで、産業上のインパクトが大きい。

過酸化水素の製造方法を大幅に簡易に低コストにできる新規の製造方法を韓国チームが見つけた。そのキーテクノロジーはグラフェンと金属微粒子を組み合わせて反応をしやすくした高性能の触媒の発明だった。
数日前に私がこのブログで取り上げた2009年の私自身のブログで指摘していた触媒の新規製造方法の指針実現した形だ。
https://mokuyojuku.blogspot.com/2020/01/blog-post_32.html

数日前に私がこのブログで取り上げた2009年の私自身のブログで指摘していた触媒の新規製造方法の指針実現した形だ。

https://mokuyojuku.blogspot.com/2020/01/blog-post_32.htm

特筆すべきはこの触媒が、電気化学反応での触媒とのいう点だ。私のブログでも電気化学反応の触媒を想定していると書いている。従来の触媒は化学反応は、熱や圧力を高めて進める反応に使われる。

一方で、グラフェンとナノ金属粒子を組み合わせた電気化学反応向けの触媒は、従来はほとんど研究されず、実用例も少なかったようで、今後の発展が非常に大きく期待できる。

もう一つ重要なテーマは
バイオと電気化学は組み合わせられることだ。
触媒という考え方は電気化学の分野でバイオ反応と結びつけやすい。

今回の過酸化酸素合成だけでなく、有機物質の燃料電池、エタノール、メタノールなどの合成や発電、バイオマス反応、バイオマスで使われる微生物を増やすような反応にも応用できる。

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00396058

一般的な化学反応だけでなく、菌のような微生物が増えていく成長や発生も反応と同じように電気で促進できるのだ。菌は、栄養の一部に酸化還元反応を使っているからだ。
鉄や銅を菌の体に取り込んでいることが多い。
赤血球が鉄を含んでいることは有名だが、菌にも金属が含まれている。
そうした金属は酸化還元反応を通じもて微生物が栄養分を取り込む際に使われる。糖などを燃やして栄養にするという表現があるが、同じように銅や鉄を酸化・還元して栄養を得る菌もいる。
肥料にもミネラルとして金属が含まれるのは植物も、菌も金属を栄養を得るときに利用しているからだ。
そうした金属の酸化還元反応は
電気化学の一番得意な分野で、それを加速する触媒としてグラフェンはとっても重要な物質だ。
グラフェンというと単なる平面物質を想像するひともいる。
実際は、炭素数層でできた平面と、そのエッジ部分、端部がこれまでにない触媒活性点あることが証明されてきたようだ。2009年時点で私は直観的に端部の活性度の高さを指摘している。端部にナノサイズの金属を配置して、反応物がグラフェンと金属の間に来たときに一気に反応が進むのだ。

電気化学反応とは酸化還元反応を、そとの電源などから電気を電極に通じて、触媒上で進む反応反のだ。一般的には電気めっきや電池の反応が知られている。

日本の電気化学者にも、グラフェンとナノ金属微粒子を活用した触媒研究をぜひ進めてもらいたい。